首輪のある生活 その3

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「俺自身変だと思うんですよ。けど、その‥‥性に目覚めた頃からこういう傾向があって」
「‥‥うん」
「本当に好きな女性であればあるほど、つなぎとめておきたくなるんだ。憧れている人を
支配して、自分のものにしたいって。そうするとすごい欲情して‥‥はは、でもなんか、
こういうの、異常だと思いますよね」
「ううん」
 敬語まじりで恥じたようにしゃべる良平。耳を傾けながら、苛立ちも、不安も、混乱も、
すべてがうそのように凪いでいった。
 彼が吐露する心情は、多分、私と同じように彼が言いだせず苦しんでいた葛藤そのもの。
それを聞いて受け入れてあげられるのは私だけだとはっきり分かったのだ。それに首輪を
つけるという特殊な行為に発情してしまうのは、私だって同じこと。
 彼のおかげで、私は本当の女の悦びに、快楽の深みに目覚めたのかもしれないのだから。
「そうね、ちょっとヘンタイだけどね。私もすっかりこんな風にされちゃったし」
「えっ!? こんな風って‥‥?」
 茶化して微笑みかけると、良平の返事はなぜか掠れていた。
 首を傾げつつもその顔をのぞきこむ。
「キミの好みに、首輪を嵌められて感じちゃう女にされちゃっ‥‥あっ、キャァァ!」
「しょっ、彰子さん‥‥!!」
 ガバッとおおいかぶさってきた良平が、それこそ無我夢中で私を求めてくる。やみくも
にキスの雨を降らされ、あらゆる服の合わせ目から入り込んできた手であらがう間もなく
裸身を愛撫されて‥‥
「彰子が年に似合わず可愛いコトいうから、俺、もうこんなに」
「似合わずは余計よ! あ、ぅンっ‥‥」
 こんなに、の先は口にせずとも分かっていた。私のお尻におしつけられ、痛いぐらいに
スーツの下で腫れあがって反り返っていく男性のこわばり。そのぬくもりと脈動まで生地
ごしに感じとれるようで、半ば脱がされかけた格好のままドキドキしてしまう。
 彼に求められている。そして、もちろん、私も‥‥
 いつかしなだれて彼の指づかいに甘い息を吐いていると、良平がそっと何か差し出した。
いや、なにか、ではない。分かっている。分かりすぎている。私のスイッチ。
「彰子‥‥ね、分かるだろう?」
「んンン」
 鼻から抜ける喘ぎをこぼし、かろうじて最後の理性で抵抗をこころみてみる。
「でも、食事は? ケーキは? プレゼントは?」
「全部あとまわし」
「そんなぁ‥‥ムードが、だって」
「だって、食事よりシャンパンより‥‥俺は彰子を味わいたいんだ」

 直撃、だった。

 こんなクサイ、青くさい気障なセリフに、胸の中をわしづかみにされてしまうなんて。
若さと魅力に訴えかけた猪突猛進のアタック。最初のデートの時も、こんな風にぐいぐい
押し切られて、それがまた嬉しかったっけ‥‥
 つかのま唇を引き結び、覚悟を決めてふりかえる。期待に満ちた良平を見つめ返して。
それでも語尾は消え入るように恥ずかしくなり、視線が伏せ気味になってしまう。
「良平‥‥おねがい」
「うん」
「首輪を‥‥嵌めて欲しいの。私を、繋ぎとめて。良平のモノにして」
 良平の若さに感化されたのか。私が口にしたのもまた、甘すぎる淫靡なセリフだった。
 それは、あまりにはずかしいおねだり。
 セックスして、メチャクチャにして、そう素面で言っているようなものだから。
 獰悪な獣のようにぎらつく雄の視線にたえきれず、まぶたを閉じ、後れ髪を梳きあげて
おとがいを上げた私は、革の吸いつく感触を、かちりと施錠され外せなくなった南京錠の
軋みを、ただ感じていた‥‥‥‥


                   ☆


 甘い悦びと奔流が、私の中でぐちゃぐちゃにうねり狂っている。
 首輪を嵌められた私は、さらに首輪から伸びた金具にペットを散歩させるためのリード
までつながれ、その端を彼に握られた姿でPCのデスクに手をつかされていた。
 命令されるがまま大きく広げた下半身がふるふると波打っている。
 しゃがみこんだ良平はねちっこくいやらしく下半身を愛撫していた。じわじわ指の腹を
這わせ、物欲しげなショーツのまわりを避けながらお尻のラインを揉みこみ、たぎりだす
下腹部のデルタ地帯にはあえて触れずに周囲から責めあげてくる。
「動いたらダメだよ、彰子」
「んッ‥‥はい」
 従順な声音にまじる翳りは、火照るだけ火照らされてお預けにされるカラダの恨めしさ。
じわじわ炙られていくのに、あと少しで快楽の波涛に届かない。圧倒的なものたりなさと
切なさが、薄れゆく快楽に無意識にしがみつかせてしまう。惨めなその疚しさときたら。
ショーツのクロッチなんて恥ずかしい位ジュクジュクに湿り、うねりたぎった女の帳から
涎と雫をべそべそに吐きだしているのだ。
 乱れてしまうのが恥ずかしい。彼に見られると意識が飛びそうなほどの羞恥をおぼえる。
ホントは、もっと乱れて、めちゃくちゃに悶えたい‥‥けれどそれは、私自身が普通の女
じゃなくマゾなんだと、特殊で変なのだと認めさせられるようで、すごく、悔しいのだ。
そんな時に限って心を読んだように良平が私をからかう。
「嫌なんじゃなかったの、首輪で感じさせられるの? すごいよ、彰子のココ」
「‥‥‥‥い、意地悪‥‥」
 ハスキーに裏返った吐息さえもが、バラバラに寸断されていく。
 不審と疑いの証拠であるSMサイトのページを表示したまま、深い愛情に裏打ちされた
ペッティングを施されていく恍惚は、まさに良平の与えた甘い罰だった。
 惚け、とろけて、めくるめく情欲が、モニタに映りこんで婉然と微笑み返してくる。猫
の首輪そのままに喉からぶらさがった南京錠が揺れていて、否応なく所有され支配されて
いる現実を、被虐的な女の裸身をまざまざと意識させてしまう。会社帰りのスーツのまま、
胸元からおへその下まではだけられている自分が信じられない。
 残骸めいて肘にからむジャケットに腕をとられ、彼を抱き返すことも満足にできずに。
首輪によって完全に支配された私は良平のモノ。惨めな姿も恥ずかしい吐息も、すべて彼
だけのモノ‥‥
 前触れもなくつぷんと、しどどにあふれかえった蜜壷に人差し指で掻き回された。
 じゅるりと舌なめずりするかのような卑猥な水音。
 くぅっと体躯が反り返ってしまい、あわてて肩に鼻先を押しつけてよがり声をかみ殺す。
「ン、んふぁ‥‥ァ」
「やっぱり、彰子も不安なのかい? こうして感じてしまうことが」
「だ、だぁって‥‥」
 抗議の声はもはや拗ねた少女の駄々にしか聞こえない。年甲斐もない、はしたない仕草。
普通に恋して、普通に結婚して、そう夢見ていた自分とはあまりに真逆のありようなのだ。
ニッと笑う気配に胸がドクンと跳ね上がる。
 何をされちゃうんだろう‥‥良平に、どんな意地悪をされちゃうんだろう‥‥
 不安におののく理性と、もっと堕とされたくてうるんだ裸身とが、私の中でせめぎあう。
心憎いばかりの手管で乳房をキュキュッとしごきながら、彼の手がキーボードで踊った。
不意に画面が切り替わる。

 『ころになでおなにな生活』
 〜メスネコはやっぱりエロが好き!〜 

 (えっ‥‥!?)
 映しだされたサイト名に息をのんだ。柔らかいタイトルにはどこか淫靡な響きが秘めら
れていて、変にドキリとさせられる。プロフィール欄には本人とおぼしき女性の写真。耳
からうなじにかけて顔を隠しつつ撮った横顔の輪郭に色気があって見入ってしまう。
「例えば、そう、このブログなんか君ごのみだ」
「‥‥!?」
 ひそやかな吐息とともに耳たぶを甘噛みされ、こりこりいじられて背筋がつっぱった。
思わず引けた腰が彼の膨らんだ下腹部に押し付けられ、いやらしく火照った顔をモニタに
向けさせられた。自然、うつろな瞳に文章が飛び込んでくる。

  2004年06月14日
とうとうやってしまった…露出   ベランダに全裸で出てしまいました… 正確に言うと股縄だけつけて。
(!?)  瞬間、瞳が大きくなり、私は動揺してしまっていた。  なにを言っているのだろう。このブログは。ベランダに‥‥はだか? 全裸? なぜ? 気を取り直すまも与えられず、背後から抱きすくめる手に裸身を嬲られ、煽り立てられて 前のめりにカラダが傾いだ。首輪を引かれ、喘ぎながら続きを強制的に読まされるのだ。
夜風が心地いい…全身が火照っているから。   体がふらつきそうで冊に片手をついて右手で股縄を引っ張ったり、クリに 当たっている結び目を押しつけたり、二重になっている紐をこじ開けて指 を中に押し込んだり…手近にある洗濯ばさみは当然のように乳首に…
「ひゃぁア!」  ギリッ‥‥尖った乳首をミシミシッと左右同時にひねり上げられ、喉から悲鳴まじりの 嬌声がこぼれた。本当に、私自身が洗濯バサミで虐められているみたいに。それほどに、 われを忘れて扇情的なブログの中身に魅入ってしまったのだ。  震える半裸の躯が、良平の腕の中でのたうっていた。  慰撫され、昂ぶらされた私の裸身は、わけもなくブログの文面にシンクロしていく。 「君と同じで、いやらしい欲望に思い悩むOLのブログなのさ、彰子」 「!?」  ドクンと脈が乱れる。まるで、動揺した私の心のうちを見透かされでもしたかのように。 私と同じ‥‥じゃあ、この作者も‥‥ヘンタイ的な、女の欲情におぼれて‥‥違う、でも 私はそんな露出なんて恥ずかしいこと‥‥ 「露出とSMじゃ――首輪好きじゃ――違うと思うかい?」 「‥‥!」 「どっちだって、普通は人に言えない恥ずかしい性癖だろう?」  目を見開くのと同時につまはじく手で乳首をこねまわされる。円を描いてくすぐる絶妙 なタッチに、きゅうんと奥深い快楽が子宮の底からわきあがった。膝がガクガクし、机の 天板をつかむ手が白くなるほど指に力が入ってしまう。 「ん、ぁぁァ、ダメ、見たくない」 「何言ってるの。ほら、もっと読んでみて。目をそらしたら‥‥そうだね、オシオキだよ」 「やぁッ、嫌ァァ」  『お仕置き』などという得体も知れない響きに敏感に感応した裸身がどろどろになり、 つるんと太股まで剥きおろされたショーツとデルタとの谷間にしたたる銀のアーチを描く。 首輪を引っぱられれば、のけぞる私に顔をそらす自由はない。  切り替わる画面と彼の手管が一体となり、私自身がおそれていた暗い心の淀みを、顔を そむけつづけていた真実の被虐癖を私の中から引きだしていく。
ひとつ言えるのは、「露出」がしたかったわけじゃないと言うこと。 「露出」は「恥ずかしい目に遭いたい」ためにしてる…ってことだと思います。   だから、ずーっと遡って、罪悪感を感じながらオナニーをしていた頃から、 そういう欲望を持っていたんだと思います、無意識のうちに…   私はオナニーなんて恥ずかしい事をしてしまってる… 恥ずかしいと分かってるのに気持ちよくて止められない… こんなことしてるなんて誰かにばれたらどうしよう…
 官能に溺れながら、糾弾されているかのような恥ずかしさと疚しさ。意地の悪い良平の 囁きと入念に私の弱点を知り尽くしたペッテイングが、理性をもうろうとさせていく。 「はァン、んぁ、やめよう‥‥よう?」 「どうして」  追い上げられた私は半泣きの表情のままうわ言のように否定ばかりくりかえし、かって ないほど発情してしまった裸身に、わきあがる淫靡な情欲にあらがっていた。  うそ。信じられない。こんな匿名のブログ、ただ煽っているだけ‥‥  そう思いたいのに、なまなましい記述はただただリアルで、目が引き寄せられてしまう。 明らかにホンモノの、真実の告白。嘘でない証拠に、私はこんなにも動揺しているのだ。 首輪と露出。行為は違うけど、でも、そこには確実に同じ罪悪感めいたものがあって‥‥ 自分が普通じゃなくなっていくのが、怖い。  気持ち、よくて‥‥  首輪をされることでモノのように扱われるのが、自尊心をつき崩されるのが、快感で。 だから、6つも下の良平にやすやすと煽られてしまうのが悔しくて、感じてしまって‥‥ 乱れた私を嬲りながら、良平が次々と続きを見せていく。
  2004年06月20日
プライドをずたずたにして!   人として、女性として、OLとして、上司として、先輩として…意識 してなくてもけっこう色々ありますよね、プライドって。 なくては困るけど、あり過ぎるのも困る…それがプライドだと思います。   マゾなんだから、プライドなんかないだろう?   トンでもありませんね。むしろ、プライドが高いからマゾ…なんじゃ ないかなと思います。 そのプライドをずたずたにされることに快感を覚えちゃう…んです(恥)
 たまらなかった‥‥あまりにもシンクロしすぎる文面の一字一句が。  灼りついたカラダをまさぐられ、濡れた下腹部をつぷつぷ指で弄られながらの愛の囁き だなんて。うるんだ流し目で振り返り、彼の首をぎゅっと引き寄せて唇を重ねてしまう。 口腔を焦らされ、くすぐられ、名残惜しげな私の中から舌が引き抜かれる。 「あ、ふ‥‥」  したたる涎のアーチ。官能に溺れた私を告発するかのように糸を引いて。 「彰子さんが怖がっているのを知って、まず、このブログのことが思い浮かんだんだ」 「私と、このブログの作者、と‥‥?」 「そうだよ。例えば、このエントリなんか、どう」  もういいから、今は、ただ良平に溺れたい‥‥  下腹部をもどかしく擦りつけて挑発しても、彼は笑って私を焦らすばかり。唇と唇とを ふれあわせて小鳥のようについばみながら、そっとおとがいをつつままれて画面へと誘導 されていく。
  2004年07月24日
バッドエンド   今夜は吐き出させてください… 今日はこんな事まで考えてました…     彼は私に愛情などカケラも持っていない。 私に近づいたのは、使い捨てのM女が欲しかっただけ…   もちろん、彼は私がメスネコであることを最初から知っていて、私がどこで いつ変態的オナニーをしていたかも熟知している。 そして、ある日彼は突然牙を剥く。
 剥き身のお尻に押し付けられていた彼の下半身の感触。それがいつのまにか高々と反り 返って雄々しい脈動とともに人肌のぬくもりがじかに感じとられる。上着はそのままに、 下は私と同じすっ裸なのだ。  その意味することに気づいた途端、おののきでカラダがひきつりそうになった。  耳の奥まで血管が沸騰する。  この状態で、男女のすることなんて、一つきり‥‥ 「‥‥こんな、風に。なんてどう?」 「えっ、りょう‥‥へい?」  声をかすれさせて呟く良平が、手元のリードをくんと引っぱった。  あっと声をあげ、よろめいたカラダを首輪一つで自在にコントロールされるいやらしさ。 頭を押さえつけられ、テーブルに顔を押さえつけられる。モノ扱いされる惨めさに被虐の 血がかぁっとたぎり、天板に鼻先をすりつけながら、ゾクゾクと浅ましい期待がわきあが ってしまうのだ。 「あっ、アッ、ヤダぁぁぁッ」 「行くぞ」  耳慣れた、そして、ぞっとするほどの獣性を秘めた男の声。まるで、そう、エントリの 妄想そのままに、私の気持ちなんか無視してまるで奴隷を扱うような仕草で。  こんな猥褻な文章を読みながら犯される‥‥彼の思い通りに虐められ、犯されてしまう。 そう、それこそ、ずっとするほど甘美な、もっとも恐れている幻想そのままに。  中断させようと、必死になって頭を押さえる掌の下から逃れようと‥‥  ぬちり。  灼けた鋼鉄のような感触があそこの帳をこじあけてあてがわれたのは、この瞬間だった。 思わずおびえた瞳をふりむける‥‥そこには、ニヤリと笑う彼の姿が。 「すごいじゃないか。触れただけで呑み込まれそうだよ、ココ」 「いや、嫌‥‥イヤァァァァ」 「ウソをつけよ。カラダはそうは言ってない」  いやらしいAVのように。卑猥な官能小説の筋立てのように。女の理性を剥ぎ取られて。  ウソ、ウソでしょう‥‥  こんなまるでレイプみたいに乱暴な形でされるなんて、私は‥‥  自分を見失い、おびえて彼の体を跳ねのけようとする私の悲鳴と、ほとんど同時に。  深々と、彼のたぎりきった怒張が、暴虐にあそこへとねじりこまれてきた。  ものすごい甘美な水音と、つきあげる快楽そのままに。 「‥‥ぅぐぅッ」  唇をかみしめ、必死の思いで机にしがみつく。  背後から、待ち焦がれていた彼自身に完全に貫かれ、犯されて。  信じられない。どうして感じているの。どうして流されているの、私のカラダは。  なぜ、なぜ、なぜ‥‥こんな、気を失いそうなほど、気持ちイイ‥‥!?  なんで嬉しげに腰が弾んでしまって、キリキリと彼の肉を迎え入れ、むさぼってしまう の。高々と自分から、腰をつきあげて犯されやすい姿勢をとってまで。  爪先だった足がふるふる震え、それに反して全身がびりびりと甘くしびれて崩れていく。
いつものように優しいセックスを期待していた私に… ありとあらゆる方法で私は責め苛まれ、それでも彼にされているのだからと …何度も逝ってしまう…   数えきれないほど絶頂を迎えて息も絶え絶えのまま、なおも拘束されたまま の私を残して、彼はパソコンに向かっている。 「何をしているの?」 私の声に彼が冷たく答える。 「今、撮った写真を全部掲示板にあげようと思ってね。」   自分で妄想してて怖いです…orz
「はぁァン、アァァァン」  信じられない。私、彼にレイプされてるのだ。なし崩しに、ムリヤリに。  虐められ、モノのようにあしらわれて。  声も、カラダも、意識も、なにもかもがまるでコントロールできない。パァンパァンと 荒々しくたぎる怒張で突かれ、抉られ、かきみだされて‥‥その感触をむさぼるかの如く 爛れきったアソコが貪欲に彼を咥えこんで離さないのだ。  キュウキュウと絡みつき、絞りあげ、ずるずると男を噛みしめて蠕動を繰りかし‥‥  あふれかえる雫が、跳ねとんで太ももどころか床まで汚し、内股をだらだらつたっていく 蜜の筋が、思いと裏腹に私をくるおしく駆りたてていく。  虐められて、奴隷のように首輪で従えられて‥‥ 「い‥‥イイ‥‥すごい‥‥ァァ」  とどめようのない浅ましい科白。何のことはない。ブログの作者のことなんか何も言え やしない。私の方がずっとエッチで、ずっと愛欲に溺れて、首輪になんかつながれている 牝猫そのもの。お尻まで振りたてて良平を咥えこんでいるんだから。  いやらしい、それでいて残酷なブログのバッドエンド妄想をむさぼるように読みながら、 あまりにもはしたないことに、私は今までで一番下腹部をあふれさせ、うるおった本気の 愛液でビショビショに彼の足までも汚しているのだ。  レイプ願望めいた妄想を読みながら犯されていく現実。そらおそろしいシンクロ感が、 さらに興奮とわななきを高めていく。汚辱めいた気分さえもが意識を昂ぶらせ、身も心も 彼にしがみつかせてしまう。  カラダを抱きすくめる彼の腕に体重を預けて、ひたすらに腰をグラインドさせてしまう。  それでも。 「彰子、ン、いいぞ、すごい締めつけだ‥‥」 「イヤァ‥‥ひどい、こんなの」   愛情だって感じているはずなのに、彼の行為の真意がわからず、視界がぐにゃりと歪む。 わざわざこんなブログを読ませて、私をどうしたいんだろう。この文章みたく私を本当の 奴隷にしたいのだろうか‥‥  涙まじりの顔をつかんで乱暴に唇を吸われる。なすがままに唾液をのまされる。  抵抗しようとは思わない。好きなんだから。溺れているんだから。  ねぇ、どうして‥‥? 「分かるかい。今の自分の感情が。状況が。ジレンマが」 「わ‥‥分からないわよ‥‥バカ‥‥」  ぐずりながら身をゆだねる私をいとおしむように、彼が動きを止めた。 「こういうことだよ」
  2004年07月13日
ココロとカラダ 理性と欲情   どうしてこんなに葛藤するんでしょうね。   好きだと思えば思うほど、「したい」と思う気持ちを抑圧する自分がいます。 表面的に発情はしてないけど、一皮剥いたら欲情のマグマがドロドロ…って感じ?(汗)   自分で自分をどうコントロールしていいのか分からないんですよね。 このまま抑えていればいいのか… 特に彼に対してね。
   首輪を嵌められたうなじがチリチリと疼きだす。 「このブログはね、ちょうど、俺たちの関係の裏返しなんだ」 「うらが‥‥え、し?」  この気持ち、この困惑‥‥  作者の思いが痛いほどに分かるからこそ、それが私たちの裏返しというのなら‥‥  ふりむく間近に、彼の真剣なまなざしがあった。つかのまの休息。みっしり暴れくるう 彼の分身に根元まで串刺しになったまま、ガクガクする足で床をふみしめ、彼にしなだれ かかる。おそるおそるの、上目づかいの視線をじっと見つめ返す凛々しい瞳の底に、見た。 さまざまな打算や喜びや愛情に交じって、たしかに同じ不安の質があるのを。 「じゃあ、良平‥‥も」 「そうだよ。俺だってそうさ。本当の性癖を見せるのは恥ずかしかった。拒絶されるかも、 そう思うと怖かいさ。だからこそ彰子さんの反応が本当に嬉しくて、いとおしくて‥‥」 「良平‥‥」 「だから彰子さんは絶対に手放したくない。俺だけのものにして、俺だけの‥‥」 「ふぁァァ」  ぐいっと彼が腰をつきだし、弾みでギシリと彼を喰い締めたまま、下腹部の疼きに喘ぐ。 たまらない充足感にのどをならす私の頭をおさえつけ、首輪のリードを握って、彼が再び じわじわとリズミカルに抽送をはじめだすのだ。 「もっと乱れていいんだ。俺の前では。彰子の前で、俺がありのままなのと同じように」  またも別のエントリを動かし、見せつけながら彼が動きを早めていく。   一時静まりだしていた快楽の焔が、またたくまに大きな息吹となり燃えさかっていく。 のしかかられ、屈辱的な体勢で、立ったまま背後から獣のように押さえつけられ、爛れき った媚肉を穿ち抉られて、必死になって机にしがみつく手を支えに激しい律動を受け止め ようとする。
  2004年12月21日
明るいSM?   妄想の中のSMには明るいところなんてどこにもない。   じゃあ、彼としちゃったのはどうかと言うと… 少なくとも妄想の中の登場人物のようには酷い事はされない。 それはなぜかと言うと…私の彼の関係が恋人(婚約者)だから…じゃないかな?   彼とした時も、お互いに役者ではないから、多少優しい感じじゃないと 演じきれない、いきなり「ご主人さま」とか「このメスネコが!」なんて 事は言えないから、「ごっこ」の部分で止まっているんじゃないかな?
 婚約‥‥者‥‥!?  ほんの一瞬、琴線に触れた言葉が、あっという間に意識をかすめて吹き飛んでいく。 こんな風に赤裸々な感情を持って、恥ずかしいながらも性癖を打ち明けて、それで、彼と 秘密を共有したまま、結婚することができるなんて‥‥  嫉妬にも憧憬にも似たそんな思いさえ、悠々と抜き差しをくりかえし、抜かりなく乳房 に、太ももに、ワレメの尖った肉芽にと指を這わされては、覚えていられるはずもない。  ビリビリした電撃が裸身をすみずみまでかけめぐり、ズンと突き上げられるたびに深く みたされきった情欲の波がのしかかってくる。腰をあわせ、ずるりととば口まで引き抜か れて焦らされ、長いストロークでよがらされながらうなじを舐め上げる舌のざらつき具合 に頭を真っ白にさせて海老ぞりになってしまう。  テーブルにしがみついてうねり乱れる快楽をやりすごそうとする‥‥その爛れた裸身を ぐいと引き起こされ、いつかのように左右の手首をがっちり握りしめられた。ほどけない 男の力でホールドされた両手は手錠でも嵌められたように動かせない。そのままカラダの 後ろに手を引っ張られ、不安定な状態で上半身を吊られたようになってしまうのだ。  何もかもが彼まかせの、自由にならない奴隷の状態。 「やっ、イヤ‥‥このカッコでされるのは、イヤァァ‥‥」 「いいんだ‥‥怖がらず、本気で感じても‥‥」  苦しげに息を切らし、かすれさせながら、彼が私を大きくシェイクする要領で蜜壷の中 をかきまわしてゆく。自発的ではなく受動的に。人としてでなく獣のように。それで彼が 悦ぶのなら、私も、たぶん、もう怖くない‥‥良平を受け入れつつ、バラバラの、とぎれ とぎれの思考の隅でそんなことを思う。  快楽に寸断され、なにもかも、私を責め立てる彼との交わり以外のすべてが溶けていく。  パァンパァンと音立ててぶつかりあう肉と肉のきしみ。  深いストロークにたまらずあそこを収縮させ、逃すまいと彼をひきつけて絡みつこうと 蠕動をくりかえす粘膜が、激しい抽送でひくひくとめくれあがっていく。 喘ぎ、吐息、 汗だくになってからまりあう肢体。首輪を引かれ、挿入された猛り狂う脈動がひたすらに いとおしくて。  ズクズクに溶けた秘裂を拡じあけたまま、卑猥な汁をしたたらせ打ち込まれる律動‥‥  分かっている。分かるのだ。ずっと前から、初めてカラダを重ね、初めて首輪に狂った あの夜から、良平の愛情くらい、優しさといたわりぐらい、ずっと分かっていたのだ‥‥ だって、口でなにを言うよりも深く、彼の感触は私自身の裸身に刻まれているのだから。  両腕をつかまれ、後ろ手にひっぱられ、それこそ、轡を噛まされた野生の牝馬のように。 「‥‥ッ、はぁッ‥‥ンァ、っっぁぁァン!!」  官能という昏い大海の水面下に引きずり込まれ、溺れるものの性で必死に息継ぎをする 裸身が、汗みずくでのたうちまわっている。自分の中からわきあがる快楽さえ、コントロ ールする自由を奪い取られ、いまはただ底知れぬアクメの深みにおののきながら、すべて 彼のなすがままに追い上げられ、載せあげられ、乳房を揺すりたてて連鎖的にイかされて しまうほかない。  首輪の持ち主・飼い主にペットのように躾けられ操られて、なにもかも不自由な奴隷の 身分のままひたすらに責めあげられ、何度も腰を突き入れられて喘ぎ、口の端から涎すら こぼしつつ、めくるめく交合の頂点へ、奴隷のエクスタシーへと、いきおいよく突き上げ られてゆく。
恋人である限りは、「凌辱」だの「屈辱」だのっていうのは無理だと思う(笑) だってラブラブなんだもん(爆)そこまでの演技は難しいですよね。 できるは…羞恥と露出くらいまで…かな?
 知っているんだから。そんなこと、とっくの昔に‥‥  深々と繋がったままの小刻みな抽送そのものが、みだらにうなじを這う彼の舌が、画面 の向こうで照れたようにセックスについて語るメスネコさんの言の葉にシンクロしていく。 羞じらいつつも赤裸々な内心をつづり、変態めいた性癖にとまどいつつも画面の向こうで 悶え悩乱する女性のイメージが、結婚相手に責められて悦んでいるその愉悦が、モニタの こちらで一体となって貫かれ、ひくつくねばる粘膜をえぐり掻きまわされる私自身に完全 にかぶさっていく。  ジュブジュブとわきあがる淫汁のこだまが、いっそう高く熱いしぶきをほとばしらせて。 モニタに反射する痴呆めいた瞳に、しっかりと見つめ返されて‥‥ 「ンァ‥‥イ、イィィ‥‥‥‥ッッ」 「しょ‥‥う‥‥こ!」  ひたすらに追い立てられて絶頂の悦びさえ声にできぬほどの瞬きと恍惚の刹那、躯の芯 めがけた熱いしぶきが、攪拌された白濁が濁流そのままに叩きつけられる。一瞬ふわっと 足から浮き上がるような浮遊感、それで十分。最後の枷を踏み越え、現実と理性の波浪を 踏み外した私は私自身さえ認識しきれぬまま、なだれを打って真っ白に染まった虚無へと、 めくるめく奈落のあぎとへと滑落していくのだ。  終わりのない絶頂、とどまるところのない落下‥‥  深すぎる魔楽の余韻はいくたびとなく私を襲い返し、良平の腕に捕らわれたまま裸身が ヒクヒク自立的に痙攣して止められない。壊れた人形のように男性の腕に支えられ、未だ つながったままの肉の実感を痛いほどに噛みしめながら、なかば意識もない私はようやく、 遠い意識をじわじわと手放していった。                    ☆  交錯するのは、荒い吐息と焦点のさだまらない瞳ばかり。  ふたたび浮上した時、私たちはベットの中にいた。たくましく細身の体躯が、いつもと 変わらぬ誠実さで私を包んでいた。情事の後のみちたりたけだるさが、太い腕の中で私を のびやかに解放してくれている。  首に伸ばした手が金属にふれ、無意識に私は安心していた。 「おいおい、どうしたんだい」 「ううん。なんでもない」  私の首に嵌められたまま。つながれたままの首輪とリード。彼にしっかり繋ぎとめられ ているこの現実に、身も心も彼にそそがれているこの現実に、深い充足感をおぼえる。  私は彼だけのもの。  そして、彼だって、私だけのものなのだ。 「ところで、これ。その、さ、シャワーを浴びて食事する前に‥‥メリークリスマス」 「これ、ひょっとして‥‥?」  目を見開く私に、彼は黙って微笑んだ。  彼が渡してくれたプレゼント包みからできたのは、きらりと輝く指輪だった。ダイアを あしらった、かなり高価なものだ。おそるおそる指に嵌めてみるとサイズまでぴったりだ。 「いつのまに、私のサイズを」 「それを調べてのけるのが、男の甲斐性ってもんじゃないかな」  睦言めいて耳たぶの裏から囁かれる。まだ胎内をかけめぐる歓喜の息吹にふっと熱い焔 を送りこまれ、イったばかりの躯がぞくぞくと疼きだす。  なにもかもがピタリと枠にはまった‥‥そんな気が、ふと、した。  わざわざあのブログを見せ、ああいう話をして、その後にこのプレゼント。偶然だとは 思えなかった。少なくともこれが彼の解答なのだと、そう誠実に信じてもいいのではない だろうか。瞳を奪う輝きを何度かかざし、改めて思う。 「あ‥‥プレゼント、私、私もあるの、ちょっと待ってて良平」 「ダメ」  起き上がろうとしたカラダをぎゅっと抱きすくめ、彼が言った。 「今は、彰子さんの本音が聞けただけで嬉しいから。なにより。こうしていたいんだ」 「本当を言えば、ね」 「うん?」 「俺の欲望は、もっと深いんだ。いつか彰子さんにも知ってもらいたいと思う」  おや、と首をかしげて見つめ返す。彼の瞳はきらきらしていた。いたずら好きの少年の ように。ふと嗜虐心にかられ、わざと怖い顔を作って彼をにらみつける。 「さっきみたいのはもう嫌だからね。あんな怖い妄想を見せつけながらムリヤリのエッチ だなんて。どうしてあんなことするの」 「‥‥うん、その」  良平は、少し恥ずかしそうに目を伏せ、歯をのぞかせて笑った。 「好きな女性にちょっとイジワルしてみたい‥‥そう思わない男なんていないよ」 「‥‥‥‥‥‥ふぅん」  舌の先で十分にその内容を転がし、吟味して、やがて納得する。ま、いいか。この辺で 許してあげてもいいかもしれない、と。 「ひょっとしたら‥‥さっきの比じゃないかもしれないよ」 「うん?」 「俺の、深い欲望って。彰子さんに、どう思われるか」  そう語る彼の底には、やはり同じ‥‥共感への期待と、引かれることへの不安が。  年上の私がリードし、時にリードされていくいやらしい関係。その深すぎる深奥に眩暈 さえおぼえつつ、恥ずかしさに熱くなる頬を意識しまいと私は流し目で彼に囁いた。 「いいわ。その時は、うん、私に‥‥逆らえない快楽を、ちょうだいね」                                  (了)                          Total daily -

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