ロスト アイデンティティ 1

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じんわりと躯の芯が爛れはじめ、熱いうずきにかられて夜の湖面に浮上していく。
気怠い睡魔に身を任せ、夢と現実のはざまで揺り戻しにまどろむ。
2人をくるむブランケットに裸の肌を擦りつけ、ベッドシーツに埋もれた腰をよじる。
きしりきしり衣擦れが耳朶をくすぐり、張りつめた乳房をたゆたゆと揺すりたてては
切なく躯をよじらせてしまう。
不意に、ザラリと裸身が厳しくたわめられ、肌触りの狂おしさにンッと息がつまり、
くらりと意識が傾いだ。
とくんとくんと動悸が弾み、全身が昂ぶっている。
血液をめぐる酒気の残りがいまだ私を火照らせ、寄り添うぬくもりは密やかに暖かい。
目を閉じているせいか、いろいろな部分が敏感になっていく。
室内は静けさに包まれていた。
瞳を閉じたままの脳裏を淡い夜桜が舞い散り、甘くひりひり女の芯を酔わす。仄かな
底寒さは春の夜気なのか、ときおり風がびょうと吹きすさび、窓を揺らす。
とりとめもなく記憶は乱れ、茫洋としていた。
なんだっけ‥‥
今日、なにをしてたのかな‥‥ここはどこかしら‥‥?
相当酔っているらしい。頭の中で苦笑する。
きしりきしり。
熱情めいて肌を侵す陶酔が、さらに意識をほつれさせていく。
密着したカラダにもぞもぞと全身をなすりつけてやると、人肌のぬくもりに煽られて、
性的な興奮がぞくぞくと背筋をしびれさせた。
リラックスして快楽に蕩けたまま、カラダのすみずみまで意識をひたしていく。
あおむけで両足を広げ、腰を左にひねり、上半身がベットに沈んでいた。つんと迫り
だす胸の谷間に火照った裸身がひしと密着し、ぎゅっと私の太ももをはさんで大胆に
絡まり、しなだれかかっている。
すんと鼻を鳴らすと、フローラルな香水と酒気まじりのどこか淫靡な媚香が鼻をつく。
ぎゅうっと、きつく固く慰撫するように抱きしめられた裸身。むっと熱をおびた肉感
が、抱きつかれた私をのぼせさせた。
夜をすごす相手がかたわらにいることが嬉しく、寝汗で密着した生身の肌を重ねあう。
彼氏、じゃない。
別れたのはだいぶ前‥‥てことは‥‥おや、誰だ。
ああ‥‥じゃあ酔った勢いで、行きずりの男性と一晩すごしちゃった‥‥?
あれこれ思いをめぐらすがまるで緊張感はわかない。いぶかしく思いながらゆっくり
薄目を開いていく。

――ひどく綺麗な女性の、その熟睡した寝顔を、正面からのぞきこんでいた。

一瞬どきりと胸がはずみ、息をつめていた。
私より1つ2つ年下なのだろうか。やや童顔ながら鼻梁の通った綺麗系の女性が、鼻
先もくっつくばかりの至近距離で寝いっている。
ドキドキは収まらず、それでもひとまずは胸をなでおろす。
良かった。少なくとも、泥酔して異性を連れ込んじゃったわけではないのだ。お互い
全裸なのは寝ぼけ頭でも動揺させられたが、この子なら良いかなって気にもなる‥‥
気心の知れた、同じ女同士だし。
「?」
ふと疑念が浮かんだが、敏感になった感覚がすぐにぬぐいさった。
ほんのり赤らむ目尻。あまりにも無防備な寝顔を見せられ、なんだか不自然に情欲が
うずきだしていく。意識して冷静になろうとすればするほど、モゾモゾと躯が動いて
しまい、熱くとろける肌がこすれあって、さらに変な気分になっていく。
動揺をおさえきれず、ついには下半身までじわっと潤みだすのだ。
どこか、えっちっぽい弾力。
男とは正反対の丸みをもつ同姓のカラダは、抱擁にも似た優しい感触をもたらす。
曲線ばかりでつくられた柔らかい輪郭とみずみずしい刺激。ぬいぐるみのようにくっ
ついた彼女は、ボリュームある胸を上下させてすうすう寝入り、熱い吐息をこぼして
私の口腔をくすぐり、おかしくさせる。
裸だっていうのに、この子、なんて無防備なんだろう‥‥
いつか嗜虐的な感情が芽生え、私はスケベ親父も顔負けの卑猥な目で彼女を眺めまわ
していた。
魅力的なまぶたを伏せ、彼女は私の乳房の谷間に甘えかかって右胸を埋めていた。形
のよい鎖骨のラインが首輪の下あたりから無防備にむきだしになり、お互いの乳房と
乳房はじっとり寝汗で張りあわされている。鼓動さえ響きあうかのよう。
動悸がなお激しくなる。
大きくたわんで影に溶けた谷間のラインは、きゃしゃな腰のくびれとバストの豊かさ
を暗に強調している。
面立ちは私に近く目尻も長いが、さらに大きな彼女の瞳は、きっとよく動いて愛くる
しさを醸しだすのだろうと想像できた。長いまつげがひくひく震えていて、男ならず
ともイタズラ心を起こしそうだ。
左右どちらも肘をたたみ、手のひらを肩にのせているらしい。
‥‥らしいというのは、ほっそりした手首から先が、革のミトンと一体化した手枷で
戒められているからだ。
両手はどちらも窮屈に曲げたまま、肘の底まで革のアームサックですっぽり包まれて
いた。上下二段の革ベルトで腕の上部と中ほどを固く拘束された上、左右の肘同士を
背中側にベルトで引っぱられ、連結されている。
しかもその手枷は、ミトンの先をつまむ留め金具ごと革ベルトに引き絞られて細長く
変形し、肘をつなぐベルトの下をくぐって背中をクロスしつつ、下腹部までもぐりこ
んでいるのだ。
丸っこいミトンには指を入れる部分がない。
つまりこれは、ぎゅっと握りしめた両手をケモノの前肢に変えてしまう残酷な拘束具。
ケモノの枷で圧しひしがれた指先は彼女自身をきびしく緊めあげる縛めの一部となり
一体化している。
「‥‥」
つまり。
彼女は、自分の肩を抱きながら両肘を背中でくっつけんばかりにたたみこみ、胸を強
調させられた苦しいポーズをとらされていた。
うなじには施錠済みの首輪。顔には後頭部から前髪をくぐって革ストラップがかかり、
涼しげな鼻梁が鉤フックに吊り上げられて鼻腔をゆがめている。
毛布に隠れた下半身も、これら以上の残酷な拘束を受けていることは想像に難くない。
苛烈きわまる縛めを打たれながら、彼女は忘我のふちにあるのだ。
「‥‥」
狂おしい鼓動は、いまや壊れそうなほど早かった。
無意識の緊張からか腰がひくりと跳ね、そこでようやく、彼女が私の太ももにお股を
こすりつけていた意味をさとっていた。
じわりと頭に血が昇り、羞恥と情欲でのぼせていく。
この子、どろどろに濡らして、眠ったままでマゾの疼きをもてあましているんだ‥‥
ベルトか何かをがっちりお股の左右に食い込ませたまま‥‥
夢のような泥のような半覚醒のまま、とりとめもなく酔った頭がまわらない。
ケモノの拘束をほどこされ、どれだけ嬲られ弄られても抵抗はおろか身じろぎも不可
能な彼女は、いやおうなく発情しきった牝犬そのものだった。
感じきった奴隷そのもの。
私が何をしても彼女に拒否するすべはない。
それどころか、誘いかけるかのように腰をよじらせているんだから。
ヤダ‥‥
無抵抗のまま、甘んじて拘束を受けいれたとでも言うの、この子‥‥
厳しい戒めを苦にもせず、ミチミチと裸身になじませて本気で気持ち良さそうだ。
これでもかとばかり見せつけられて、私までマゾっぽい気分になる‥‥
こんな風に2人して縛られて、ご主人様に一緒に虐められちゃったりしたら‥‥
ぞくんぞくんと背中が跳ねる。
こんな子を虐めて、かわいいだろう喘ぎを聞いてみたい。啼かせたい‥‥
ためらいがちに彼女の胸に手を伸ばす。
わりと本気。
濃密なフェロモンのせいでスイッチがエロに切り替わっていた。
どうしてこんな据え膳になっているのかは思いだせないが、いずれにしても同じこと。
悲鳴をあげようも、ふっくら色気のある唇はいまや革のリングギャグをしっかり噛ま
され、強制的に大きく開かされた口から透明なチューブが伸びて、私の咥えるそれに
繋がっているのだ。
噛みつきはおろか拒絶も悲鳴も許さず、喉奥を圧するディルドウめいた形状を従順に
しゃぶらされたまま‥‥ダメ押しの鼻フックで端正な顔をいびつにされ、だらだらと
涎をたれながす。
私と彼女、お互いの口枷をつなぐディルドウの露出部分は10センチ足らず。空洞の
チューブには、ねっとりとした雫が溜まり、筋になって光っている。混じりあった、
2人分の唾液なのだ。
いやらしい。
ぞくぞくとして、またも届かない手を伸ばしかけ‥‥
「ん、んぁ!?」
にぶい意識でおかしいと気づいたのはしばらくしてからだった。
背中で組まされた両手が動かせない。
ぎしぎしと全身がきしみ、発情しているにもかかわらずまるで自由にならない。
それに、なぜ。
彼女の口枷からはみだすチューブが、私の口に‥‥ううん、違う。
なぜ今まで気づかなかったのだろう。
喉の奥をつく、男性を模した太く忌まわしい異物感に。


なぜ、私まで鼻フックと口枷を深々と噛まされ、ディルドウで連結されてるの(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)?


いやな予感にかられ、一気に全身がかあァと熱くなる。
しどけなく体の上にかぶさる肢体を疼痛の走る乳房の弾力で押しのけ、石膏のように
固められた上半身をバネの力で跳ねあげ、腰をよじって壁の姿見に目を向ける。

‥‥瞬間的に、どろりと裸身が蕩けた。

もたげた首がガチンと引き戻され、白いうなじを妖しく留める私の首輪(・・・・)から伸びきっ
た細い鎖に阻まれ、鼻フックの痛みで茫然とする私の目に映るもの‥‥
どぷっと私自身の下腹部、意識しないようにしていた女の帳から粘っこい汁があふれ、
からみあった彼女の太ももの下側を汚し、あふれた蜜をなすりつけていく。
「ン、んん‥‥」
つややかな喘ぎがチューブをつたわり、今の動きで彼女が目覚めたことを知った。
ぼんやりしていた瞳が焦点を取りもどし、近々と頬をよせあった私の顔をのぞきこむ。
上気、羞恥、一瞬の驚愕、そしてパニックが戦慄へ‥‥
目を見開く私の瞳から読みとった怯えが伝播し、彼女が青ざめだす。ばさりと毛布が
なだれおち、睦みあう2人の蕩けたカラダをくっきりあらわにさらけだした。
暗い部屋の対角線上、目に飛びこんできたベット上の光景。
鏡の向こうでおののく肢体は、唐突なサスペンス映画の予告編を連想させた。


目覚めたら2人きりで密室と化したベッドルーム。 足首には金属のバーと鉄の枷。 上気した裸身を食むのはいやらしい縄目と革拘束。 従属なうなじを縛めるのは奴隷の首輪。 口枷に声を奪われ、濡れた瞳を重ねる2人の唇を双頭のディルドウが犯しつづける。 穴という穴を、粘膜という粘膜に凌辱の器具を咥えこんで。 ベッドに磔られた女と、その上で犬拘束の身を縮める女。 絶望的な躯に仕立て上げられ、悶える2人に抜けだすすべなどあるのか‥‥
声も忘れまばたきもせず、鏡のなかの二人自身に、つがいの淫靡な牝に魅入っていた。 「ん、ンふっ‥‥ン」 「ふあァ‥‥!」 ディルドウ型チューブを通じて吐く息は彼女の喉を灼き、お返しの吐息が甘く卑猥に 私の喉をくすぐっていく。 そう。 幸いなことに。 少なくとも、私は一糸まとわぬ姿ではなかった。 ‥‥残酷な革拘束にびっちり身を固められたこの女の子を、全裸でないと言い張れる 程度には。 両手を背中にまわし、腰の上で手首をからめあう体勢にさせられた私のカラダ。その 柔肌を這いまわり、惜しげもなく裸身をいろどる衣装。念入りな被虐のよそおいは、 すべて足せば20メートルはあろうか。 さながら、SMビデオのパッケージそのもの。 あの手のスチール撮影では見栄えを良くするため、長時間はとうてい持たないような 縛りを噛ませて瞬間を永遠に焼きつける。その苛烈きわまる緊縛の縄目が、縄師もカ メラマンもご主人様さえ見当たらない2人きりの深夜のベッドルームで、ひしと私の 躯に縄打たれていた。 後ろ手胸縄首縄つき――高手小手の無残縄。 交錯する縄という縄すべてが緊まりも弛みもないよう固い結びコブをこしらえられ、 ことごとくが厳しい留め縄となって圧迫された肌をきゅうきゅう搾りあげる。 縄化粧とでも呼べようか。 およそセルフボンデージで試みうる限界を超えた、あきらかな他人の手になる縛り。 動かせないのは腕ばかりではない。 2匹の獣のおかれた立場を、壁一面の鏡が映しだしていた。 想像していたように、肘を曲げて拘束された彼女は、膝も曲げたまま革拘束で括られ、 身じろぎもできぬ屈辱のポーズをとらされている。しかも桜色に色づくかわいいお尻 からはふさっとした短い尻尾が生えており‥‥まったく同じ、排泄器官をえぐるいや らしい物体が、私のお尻にも深く咥えこまされていた。 ギジリギジリ拡張されたままの不快感と、秘めたすぼまりを制圧されて冷汗のにじむ 圧迫感、それをどうにかしようにも、縛られたカラダはベッド上で磔の身だった。 あおむけに広げた両足には2つづつの足枷。 ベットの四隅に足をつながれ、お股を隠せぬよう開脚バーのついた足枷で固定されて。 首輪の鎖はベッド頭上の柵にまきついてから、犬拘束の彼女の首輪につながり、その 長さに阻まれて45度以上に上半身をもたげることができないのだ。 完全な後ろ手大股開きのまま、磔られた裸身。 一部の隙もない念入りな緊縛の味を噛みしめて、またたくまに痙攣と慄きが頭頂から 四肢へと広がり、必死に落ち着こうとする最後の理性を叩き壊す‥‥ 「ふァ、あぁぁぅ!!」 気づいたとき、リングギャグとディルドウに占領された喉から悲鳴が洩れていた。 暴風のようなパニックに全身を飲みこまれ、カラダ中からめじりめじりと怪異な音が 響く。それが縄の軋みだと気づくこともできず、慌てふためいた私はメチャメチャに 身もだえていた。 パンパンに膨れあがった心。恐怖と焦りと灼熱のようにざらつく何か。 腰をはねあげ、大股開きにされた下肢を汗だくにしてもだえ狂う。ひくひくと筋肉を たわませ、膝を震わせ、下腹部をぎりぎりとよじらせて‥‥ 縛りあげられた後ろ手を縄にあらがって右に左に引きちぎり、けれど二の腕にも固く 縄掛けされた上半身はビチッと激しく締まるばかりでたるむどころかいっそう厳しく 裸身を搾りあげていき、思わず息をつまらせ、背中を叩きつけんばかりにベッド上で のたうち上体を弾ませる。 二人分の体重をうけてシーツに埋もれた後ろ手首には、何かを握らされている。 その上で、犬拘束の子と同じようなミトンが嵌められて、指先を開くことなどできず、 怒りでひくついたまま、絶望的な縄目を噛まされた手首を甘く鳴かせるほかない。 「うぅ、くゥゥゥ」 やみくもな私の動きに、ディルドウでつながれた彼女の瞳が恐怖を訴えていた。 伝染する恐慌は、しかし、私よりもはるかにがっちり固定された彼女の躯を1ミリも 動かすことはなかった。折りたたんだ両腕は魚のヒレのように上半身と一体化して溶 けあい、かろうじて膝の先でバランスをとってベッドから投げ出されないようにする のが精一杯だったのだ。 暴れる私に合わせて顔を引きづられ、肘を背中に束ねたまま反動を乳房で吸いとって お股を押しつけ、達磨のような奴隷拘束の身で必死でしがみついてくる。 むろん、そんな姿に気づいてやれる心のゆとりなどなく‥‥ 「う、ぐぅぅ‥‥はぅ、うァァ‥‥」 ただただ必死になって裸身を揉みねじり、乳房を弾ませ、腹をへこませ、どこかしら ゆるむところはないかと砕けんばかりに全身を震わせて縛り上げられた全身で逆らい つづけ、ついには疲労のあまり上体が傾ぎ、ベッドに倒れこんでいた。 「‥‥‥‥」 弾む動悸のまま、ぞくり、と心の中が乱れる。 ディルドウを咥えこむ口枷の奥でふうふう息を荒くし、その呼吸で彼女の口腔を虐め つつ、認めたくない疚しい疼きがせりあがってくる。 違う、そんなはずはない‥‥ 私はそんなはしたない女じゃない‥‥女じゃないのに‥‥ けれどこみあげるそれは、ひりついた焦燥と裏腹の、甘い陥落の被虐そのもの。 どうしてだろう。 私はこの味を良く知っている、なによりも求め、なにより焦がれている。いやらしい 感触そのものが、私をいつも追いつめ、なにも考えられないようにしてしまう‥‥ ジュクっとまたひとすじ、はっきり太ももにたれていく雫。 縛られ、自由を封じられ、女の帳をも秘めたアヌスをも忌まわしい器具でみっちりと ふたがれて‥‥必死に私が否定し、こらえているのは、マゾの疼きだった。 「うぅ‥‥ん、んぁ。んンン?」 犬拘束の子が心配そうに瞳をくもらせ、私をのぞきこんでくる。 あわてて視線をそらし、これ以上の動揺を気取られないように目をつぶる。 おそれと混乱が頭をぐちゃぐちゃに引っ掻きまわす。疑問の泡が際限なく湧きあがる。 おなじみの、絶望と恐怖。たまらない。 躯が跳ねてしまう。絶望と鏡合わせの、あの悦びに、自失する。 いったい‥‥ 欠落した記憶のなかでなにがあったのだろう。 思い出せぬまま、どばっとアクメの波に頭まで呑みこまれ、妖しい快楽(けらく)が 心を焦がし、怒涛のように理性を奪いさっていく。 こんな姿で‥‥ マゾそのもの、いやらしい悦びに翻弄された姿で‥‥ 何者かのいやらしい調教により、陶然とするばかりの拘束と縄化粧で彩りを添えられ、 心の底までマゾの悦びに火照らされた調教済みの二匹の牝奴隷。そうとしか思えない 姿で、ご主人様を待ちわびるかのようにベッドに折り重なっているのだ。 混乱した頭が、次々にエラーを吐きだす。 意識が、支離滅裂になる。 ――これは、私が望んだ夜のありようなのだろうか。 目の前の子のように、私自身が、従順に、この躯で縛られていったのだとしたら(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)‥‥ 「‥‥ッ!」 どぷっと、あふれだす甘い感覚に泣きそうだった。 疑念を否定できないことが何よりおそろしかった。だって、私の躯は歓んでいるのだ。 重なり合う溶けた裸身。 どちらも拘束の味を知っていて。 どちらも、女であるより先に牝の疼きにせきたてられて。 ぽつねんとベッドルームに放置されたきり、ぼう然と凍りつく、零落したOLたちの 夜の褥。それこそが、鏡のこちら側、まぎれもない真実なのだ。 おとなしくなった私を気づかうのか、犬拘束の女の子がひくひく上半身を揺すりだす。 そのときだった。 「ヒッ!!」 ビィィィ‥‥‥‥!!! 唐突な振動がおそいかかり、身構える間もなく下腹部が爆ぜていた。 一番いやらしい肉芽を、直で嬲られる刺激の残酷さ。前触れもなくなだれこむバイブ の律動に、リングギャグを噛みしめ必死に呻く。 それは、猛烈な渇きにも似たきつく切迫した暴力的な陵辱だった。 いやらしい情欲の渦に飲みこまれ、縄打たれた躯をひたすら震わせ、おどろいている 犬拘束の子に押し倒されたまま狂ったように刺激をむさぼりだす。 せめて、快楽に逆らわずやり過ごそうとしても、あまりにも不自由すぎる躯では自分 のペースで感じることさえ許されず、苦しくいとわしい灼爛の熾火で、みるまに身の 裡からあぶり焦がされていく。 はだしの指先がびくびくと熱で引き攣り、ひっきりなしに開いたり閉じたりする。 ダメ‥‥だめ、こんなのダメ‥‥いやなのに‥‥ イかされちゃ‥‥あ‥‥ 重なりあった裸身の下。私の下腹部にしこまれていた陵辱の仕掛け。 ガクガクと上体を弾ませ、固められた後ろ手をきつく爪のあとが残るほど握りしめて。 あっというまもなく意識が白く爆ぜていた。                          Total daily -

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